titanium wedding band

チタンの指輪の真ん中に稜線を作り、その山を境にツヤのないざらざらした荒れた表面と、つやのある光る表面のコントラストを作った加工です。このデザインの場合、永く着けると山の部分が何かに当たるということはあっても、テクスチャーをつけた両者の面はあまり直撃されるリスクが低いので、永くきれいな面を保つのではないかと思います。
単なる平面だと、いわゆる平打ちタイプはまんべんなく傷になると思われますが、この形状ならトップだけが当たり、ほかはトップによってガードされるかっこうになり、2種類のテクスチャーが分かれたまま残ると思います。もし素材がプラチナやゴールドだったら2種類の仕上げの区別はわからなくなってしまいます。指輪の材質がゴールドの場合はマットに仕上げていた個所も、数か月を経て、光沢が出てしまうと思います。

このデザインでブラックの特殊加工を施した場合はどうなるでしょう。
ブラックの特殊コーティングは、例えば歯の硬さの何十倍も硬いので、歯科で歯をけずるような刃によって削ろうとしても文字通り刃がたたないと思われます。超硬と呼ばれる金属の中でも最も硬度の高い金属を削る刃でないとブラックをそぎ落とすことはできません。

*ただし、山の稜線のような形状に対し、鋭利な板状のものが一点集中のような当たり方をした場合はそのかぎりではありません。

ものとものが当たれば両方に傷がつきます。山の頂点にはものが分散して当たるよりも力が集中するためにどんなに強いコーティングでもはがしてしまうことはあると思います。